PCR検査でもインフルエンザの検査でも何の検査にしろ、
検査結果は、「陽性」と「陰性」の2つがあります。
陽性は分かりやすく、そのウィルスに感染しましたね、
というのは分かるんですが、陰性って感染してませんねと
イコールかというと、そうとも言い切れません。
下のグラフを見てみると、横軸以外にもう1本黒い線が真ん中にあります。
これは「試薬の検出限界」というものです。
つまり、検査ではこの量以下の検出なら、「陰性」という結果になります。
ココから2つの事が読み取れます。
1つは、
じゃ、未知のウィルスに対して、どのくらい体にいたら陽性かどうかの
このラインの引き方って、研究が進めば進むほど精度がが高まるでしょうが、
未知の要素が多いほど、精度がわからないという事。
つまり、検出精度は「変わる」という事。
もう1つは、
「陰性」だから、体からウィルスがゼロになったわけではないという事ですね。
あくまで、検査薬を作った人が定義した量を下回っただけで、
カラダから消えたわけではないという事ですね。
これは、インフルエンザを含め、
あらゆる感染に対する検査に対して同じことが言えます。
大前提、検査というのは、非常に大事です。
そのうえで、結果だけを鵜呑みにしないようにすることが大事です。
また、余談ですが、グラフは縦軸がウィルスの量、横軸は時間、ですね。
つまり、自覚症状というパラメーターはありません。
これは、人それぞれ、どのくらいウィルスがいたら、
体調として現れるかは千差万別なので、表現できないからともいえますが、
そもそも、パラメータにはないのです。
だから、自覚症状がある人は勿論、無い人も受けてください、
というのはそういう背景があります。