防護服のような服を着た女性が近づいてきた。
車の窓を開けて、問診票書きましたと渡すと、
「どうされました?濃厚接触ですよね?」と
いきなり断定的。
おそらく、体調側すそうに見えなかった(実際悪くない)から
最初からそういう判断で聞いてきたのだろう。
違います、出張先で高温が1回だけ出たので、念のため来た
という旨を伝えた。
すると「問診いらないですよね?」と言われ、
可能ならしたいなと思ったが、周囲を見渡すと
自分の問診はまだかとうなだれている人であふれかえっている。
この状態で私が受けるのは、忍びないし、
あまりこの場所に長時間いない方がいいなと正直思った。
したほうがいいですかね?と念のため聞くと、
「要りますか?」と返ってきたので、雰囲気に押されて不要ですと伝えた。
保険証を見せて、コピーを取ってもらい、
渡された注意書きの様なものをもらって読む事15分。
また同じ防護服の女性が近づいてきて、窓を開けると
ドア越しに、綿棒を鼻に突っ込まれて、終了。
本当にドライブスルーの様に車の中で完結した。
私は、6時~12時での検査組なので、
21時までに連絡がなければ「陰性」という判断になる。
20時を過ぎ、何となく不安で酒も飲める気分じゃなく、
家で子供と戯れながら気持ちはソワソワしていた。
「連絡がないことを待つ」というのはオペレーション上
しょうがないんだと思うが、なかなか不安を掻き立てられる。
21時、無事連絡がなかった。
一旦陰性と判断していいようだ。
すかさず、関係者には連絡を入れた。
皆さんイイ人で、すぐに「良かったです」と返信があり
私も久々に安堵感を持てた。
ウィルス扱いされて経った数日間、実際には1日くらいだが
あんなに厳しいものだと思わなかった。
医療従事者には改めて敬意を払うと同時に、
対岸の火事にいる心ない人間の一言がこういった
本当の鉄火場にいる素晴らしい人たちの貢献を犠牲に
変えてしまうんだなと感じた数日間だった。
ウィルス扱いされて思った事、
というのも書いてみてもいいかもしれない。